rme262
草刈機の修理に追われる
シーズンインです。草刈機がドンドン運ばれてきます。。
本日ご紹介の機体は共立さんのRME262。
人気の高い背負い式タイプ。
かなり放置していて、燃料入れても掛からないとの事。

外見は比較的綺麗です。(甘かった!)
スターターロープを引いて見ると明らかに手応えが可笑しいです。
スカスカしている感触。
すかさずマフラーの出口を見ると、やはり土で埋まっていました。(写真撮り忘れました)土蜂が巣を作っていたのでしょう。マイナスドライバーを突っ込み通してみました、が、今一つ。マフラーを外して念入りに清掃するとなんとかエンジンは始動しました。
しかし、いまいち。
次に燃料フィルター(ストレーナー)を点検すると

こりゃ酷い。
混合燃料が腐っています。
これは3年以上は放置されていたのではないでしょうか。
腐ったガソリンの匂いは酷いです。人体に悪影響を与えそうな気配大です。

燃料タンク内部も清掃。
念の為にキャブレター内部も点検。
こちらは綺麗で異常なし。よかった。

燃料を入れ替えてエンジンを掛けると調子よくなりました。
次に、チップソーの交換もお願いされていたので、交換作業をしようとすると、ギアケース側面のグリース注入口のボルトが無い事に気が付きました。
穴には異物が混入している様でした(写真撮り忘れ)。刈刃を取り付けて、刃を手で回してみると、案の定刃の回転がスムーズではありません。ギアケースの内部にドロや草等が入り込み噛んでいるのでしょう。チップソーを外し本体からギアケースも取り外して内部を洗浄、グリースを注入後に再度取り付けました。
これで刈刃はスムーズに動く様になりました。
この様に複合で悪い点を発見する事も多々あります。
今回の処置を纏めますと
・マフラー清掃
・燃料タンク内部清掃(燃料フィルター・燃料ホース交換・燃料入替)
・キャブレター分解点検
・ギアケース内部洗浄(チップソー交換)
・キャブレター調整(L、H)
・プラグ点検
・フレキシブルシャフト、ギアケースグリース注入
・エアーフィルター交換
と、なりました。
今回のタンク内部のヘドロのような汚れの清掃は正直やりたくありません。(仕事放棄か!)そうならないように、たまには機械を使ってあげてください。
そして長期保管する場合は、燃料を空にしましょう!
・タンクの燃料を抜く
・エンジンをかけて、エンジンが勝手に停止する迄放置
これでキャブ内部もほほ燃料は空になります。
トラブルがだいぶん減ると思います。
エンジン部にビニール袋等をかぶせて置く事も、土蜂対策になるかと思います。
日ごろのちょっとした気遣いで随分と機械の機嫌は変わると思います。
安全の為にもマニュアルを良み返して点検してみて下さい!
刈払機の点検・整備動画
背負式刈払機を点検・整備する動画を作ってみました。
動画で使った機種は共立のRME262LTという機体です。この機体を取扱説明書の点検・整備に沿って動画を撮影しました。
【点検内容】
・エアーエレメント清掃
・ギアケース点検
・フレキシブルシャフト注油
・スパークプラグ点検
・燃料タンク、燃料フィルター清掃
・ギアケースのグリース注油
・冷却風通路の清掃
・マフラーの点検
もちろんマニュアルに加え私の経験も加えてお伝えしております。ですので、動画が26分にもなってしまい、最後まで見てくれる人はかなり少ないでしょうね(涙)点検・整備ですのでまぁそれくらいは掛かってしまいます。
相変わらず噛みまくりですし、雨の中での撮影なので非常に聞き取りにくい面も有りますが、頑張って説明しておりますので、是非参考にして頂きたいと思います。
ちょっとした点検や清掃で機械は随分長持ちしてくれます。
草刈機の不調(マフラー内部の詰まり)マフラー焼き清掃を行う
当店ではお馴染みの機種、 共立の背負い草刈機RME262の修理依頼です。
スローの調子が悪い、と、おっしゃっていました。

診断開始しますが、始動した瞬間に違和感有り。
リコイルを引いた時の手応えが軽く、エンジン音が低いです。
マフラー詰まりを起こしていました。

ドライバーを突っ込んでみるとグサリ。
この穴が通れば調子よくなる事も多いです。
特にこれからの季節、土蜂がマフラーに巣を作ったりすることも有ります。
この穴が全部塞がれてしまうと、エンジンが掛かりません。
※機体によりマフラーの形状は様々です。この様な形状をしていない機体もありますのでご注意下さい。
今回のこのマフラーは、内部にカーボン付着が酷い気配がしましたので、焼き清掃を行いました。
下の写真の様に、マフラーを本体から取り外してガスバーナーで真っ赤になるくらい焼きます。
※喚起が十分に行える場所で、やけど等にも十分気を付ける必要が有ります。
またコンクリートブロックの上等でやる事が望ましいと思います。

暫く炙っているいると、内部にカーボンが溜まっている場合は、写真の様に内部に溜まった物質が燃え出します。
しっかり炙って(10分以上は炙っていると思います)内部から炎が出なくなったら、マフラーを軽くコンコンとコンクリートブロックに叩きつけてみます。
すると下の写真の様に、しっかり燃やす事でボロボロになったカーボンが沢山出てきました。予想した以上に大量のカーボンが溜まっていました。

マフラー内の燃えカスはしっかりと取り除く必要が有ります。燃え残った欠片がまた穴を塞いでしまう、なんてことも有りますので。
マフラー内部がこのレベルで詰まっていると、排気が正常に行えず、エンジンのパワーロスに繋がります。酷くなるとエンジンが始動しません。
以前書いた、草刈機の回転数が上がらない(排気口詰まり)、という記事は今でもよく読んで頂いておりますが、今回の機体のように排気口は大丈夫でもマフラーが詰まっている場合も有ります。
繰り返しますが、一部危険な作業が含まれますので、不慣れな方は真似されません様にお願い致します。
また、マフラーを焼くだけの単純な作業にも見えますが、コツ等もございます。自己責任でお願い致します。