営業日誌
締固め用機械(ランマー)修理
ランマーの事を、日本語では「締固め用機械」と呼ぶ事を、今知りました。
エンジンの爆発力を用いて機械を跳ね上げさせ、落下時の衝撃力で地面を締め固める機械と説明がされています。まさしく「締固め用機械」ですね。

三笠というメーカーの製品です。
エンジンは始動するが直ぐに停止してしまうとの症状で運ばれてきました。
夕方に運ばれてきて、翌朝には引き取りに来たい・・・とのご要望(汗)
雰囲気から見て、そう大きなトラブルでは無いと感じたので、「頑張ります」とお引き受けしました。
単気筒の4サイクルエンジンが搭載された構造的にはシンプルな機械です。エンジン回りは普段よく整備している耕運機等と大差ありません。
燃料タンク→燃料ホース→燃料コックのチェックから。問題無かったので、キャブレターの分解洗浄を行いました。キャブレターコンディショナーを各穴に吹き付け、コンプレッサーで入念に汚れを吹き飛ばした後に、再組立て。これで問題無く動くようになりました。
清掃中に特に問題を感じる箇所は無かったので、何が要因だったかは特定できませんが、ちょっとした異物が穴を塞いでいたのかもしれません。
農機具に限らずランマー等の建設機械の修理も可能ですのでご相談下さい。
また、緊急対応等も出来る限り頑張らせていただきます!
適正な混合燃料を!
そろそろ草刈りシーズン到来ですね。
冬の間使用していなかった草刈機を久々に使おうとしたら始動しない!
という理由で運ばれて来る事が多くなる季節です。
本日運ばれてきた機体。

スチール社のFS55という、ハイパワーなのに2万円前半というコストパフォーマンスに優れた機種です。一般ユーザー様に良く買っていただいております。
スタートロープが引けなくなった!とのご依頼です。
私がスタートロープを引いてみると確かに引けません。なんだか嫌な手応え。
お預かりして整備開始。
エンジンカーバーを外してスタートロープ部を分解してみると、スタートロープ部の機構は問題有りませんでした。予感的中、エンジンが焼き付いていました。その為にシリンダーが動かないのでクランクシャフトも動かない。結果スタートロープを引け無いという結末です。
なんで焼き付いたんだ・・・と首を傾げていると社長が登場して、すぐさま燃料タンクを確認。「こりゃガソリンだ!」と一発で回答を導き出されました。
なるほど。2サイクルエンジンは適正な混合燃料を使わないとピストンが焼き付いてしまいます。ピストンとシリンダーに油膜が無くなる為に摩擦が高くなり高温になってしまう為です。くれぐれも適正な混合燃料のご使用をお願い致します。
では適正な混合燃料とは!?
正直この説明は難しいのですが、メーカー指定のエンジンオイルを指定の比率でガソリンと混ぜて、早期に使ってください。というのが教科書的説明ですね。
我が社ではスチール社やハスクバーナー社の2サイクル用のエンジンオイルを50:1の比率で混合して使っております。古い機種のチェンソー等には25:1と書かれている場合も有りますが、最近のエンジンオイルを使って頂ければ50:1で問題無いと思います。
メーカー(スチール)の技術者の方にはエンジンオイルはメーカー純正品を使う様に口を酸っぱくして言われます。例えばスチール社の製品はスチール社のエンジンオイルを50:1で使用する様に設計され、テストもその条件で積み重ねられてるからだそうです。
エンジンオイルってとても重要な物なのですよね。
混合済みの製品もホームセンター等で売っていますが、正直お勧めはしません。ある程度の品質のエンジンオイルをご自分で作って使用するのが一番だと思います。
まぁ今回の様に混合し忘れたり、比率を間違えたり、というミスもあり得ますけど。。
ちなみに、比率を間違えてオイルを濃くし過ぎると、すさまじい白煙を上げる事になります。
謹賀新年
謹んで新年のお慶びを申し上げます。

2018年度も、弊社が地域の皆様に、少しでもお役にて立てますよう、努力して参りたいと思います。本年もよろしくお願い申し上げます。
=====================================================
作礼山に初日の出を見に行ってきました。
厚い雲が掛かっていましたが、かろうじて日の出を拝むことが出来ました。

写真がへたくそですみません。一番最初にお日様を確認出来た瞬間です。

山頂に居合わせた長崎から来たという3人組。大宰府で年越しをした後に、勢いで日の出を見に作礼山へ来たとの事でした。寒そうにしていたので、ほっとコーヒーをご馳走。とても喜んでくれました。
初日の出も神々しく感じましたが、それ以上に爽やかな若者達に元気を頂き、清々しい元旦を迎える事が出来ました。何事も行動してみると良い出会いに巡り合える事がありますね!
2018年元旦
有限会社 小野豊太商店
小野文彦
チェンソーのスプロケット交換
エンジンの調子は良いが、実際に作業しようとするとチェーンの動作がおかしい、切断する力が弱い、という症状で運ばれてきました。
診断するとスプロケットが酷く消耗している事がすぐわかりました。
スプロケットとはエンジンの回転をソーチェンへ伝える役割を持つ重要なパーツです。
下の写真の遠心クラッチの裏側に取りつけられており、歯車の様なイメージでソーチェンを回転させます。

この機械から取り外したスプロケットが写真下の(右)です。取り寄せた新品(左)と比較すると劣化具合が良く分かるかと思います。ソーチェンのドライブリングが当たる箇所が酷く摩耗・劣化しています。

私はここまで深くえぐられた(赤丸部)スプロケットは初めて見ました。これではいくらエンジンがしっかりと仕事をしてもチェンを力強く回す事は出来ませんよね。
ソーチェンに次いで負荷がかかる場所だと良く分かります。スプロケットもソーチェンと同様に正しく使っていても徐々に摩耗しますので、消耗品と割り切ってある程度の期間で交換する必要が有ります。※チェンの張りが緩すぎると、スプロケットの摩耗が加速します。適切なチェンの張りも大事です。
一般的な目安としては、ソーチェンを2本交換する毎に、スプロケットも交換する事が望ましいそうです。
このタイプのスプロケットで有れば、目視で確認可能ですので、すり減っているようで有れば交換なり点検をお勧めします。すり減ったスプロケットを使用しているとチェンとガイドバーも急速に摩耗してしまいます。
スプロケットを単体で注文すれば4千円前後です。ご自分で交換も可能ですが、特殊工具が無いと苦労する箇所や、取り付けの際には適切なトルク量で締め付けた方が良いので、別途工賃は掛かりますが、専門店に頼む方が無難かと思います。
クリスマス用看板
久しぶりに自店の看板を一つ作成しました。
我が家ではクリスマス的な装飾は何もやっていなかったので、何か寂しいなと感じていました。
とはえい、安物のクリスマスツリー等を飾る気もおきず、ならば看板で済ませようかと。手作り感満載では有りますが味わいがあるかなと自分では思っています。
簡単そうに見えますが、サンタの塗り分けをスプレーでやるのはけっこう手間がかかるので、途中から筆で直接塗って完成させました。近くでみるとわかるかと思います。

MERRY CHRISTMAS! の文字をゴールド色のラッカースプレーを使ってみましたが、予想以上に良い感じです。
表玄関の軒先の目立つ所に下げていますが、たまに小学生が立ち止まって見てくれます。時間をかけて作って良かったと思う瞬間です。
正月Verも考えようと思います。
認定証書
先日受けたスチール社の講習会の証書が届きました。
私はメカニック、社長がエキスパート。社長の名前が1文字間違えてあるのが残念でしたが、こういう物を頂けるのは嬉しいものです。

定期的に勉強をして、技術の底上げをしてからお客様の機械と向かい合いたいと思います。
スチール社の商品は是非当店へご相談下さいませ。
私も来年はエキスパートを目指します。
プラグの不具合(碍子破損)
エンジンはなんとか始動するが、直ぐに停止してしまうという症状でチェーンソーをお預かりしました。
一番最初に目視でプラグを確認しましたが、始動はする事だし大丈夫だろうと判断、燃料系統のトラブルを疑い、キャブレターのオーバーホールをやりましたが、さほど改善されず。
もう一度プラグを外し、清掃しようとエアーを吹きかけたところ違和感。電極部がぐらついていました。
下の写真が、そのプラグ(NGKのBM6A)です。左の写真はスパークギャップ(接地電極と中心電極の間の隙間の事。ここの間で火花が飛ぶ)が有り一見問題無さそうに見えますが、このプラグを逆さに持つと、右の写真の様に隙間が無くなってしまいます。碍子(がいし)が落ちてきて、中心電極を覆ってしまった為です。

安定して火花が飛ばない、これが今回のトラブルの原因でした。
プラグを交換していれば一発でしたね。
今回のように経年劣化にて碍子部が破損してしまう事もたまに発生します。エンジン内部という過酷な環境の中にさらされている訳ですから致し方無い事かと思います。
今回は初期段階での見当が外れた為に、よけいなプロセスをいくつか踏んでしまいました(涙)
八枚刃(草刈機用)の研磨
草刈りシーズンはほぼ終了した感が有りますが、八枚刃の研磨のご依頼はまだまだ頂きます。
下の写真は今回持参頂いた刃です。刃先が丸くなっていますね。でもこれは良い方です。もっと刃先が丸くなってから持って来られるお客様が殆ど。そうなると削る量も増えますからやや大変になります。グラインダーにセットしている砥石も減りますしね。

ご参考迄に比較写真を下にアップしました。一番右がご依頼品の中で一番ひどかった品です。左の2枚と比べて頂ければ一目瞭然ですね。一番右を使った後に、中央の品に付け替えて作業をしてみると感動するくらいの切れ味を実感できます。

ちょっと分かり難いですが、研磨機で研いでいる風景です。
研磨機も販売しております。大量に研磨が必要な方は、一台購入されてご自分で研磨されても良いかと思います。使い方は何回かやってコツを掴めばさほど難しくありません。とても優秀です。(鉄粉で体が汚れる、砥石の交換が必要では有りますが)
もちろん当店へご依頼頂ければ、喜んで研磨いたします!
研磨は一枚200円~です。研磨機は品によりますが2万円台後半からご用意しております。
研磨機ご購入の際は、使用方法をきちんと説明させて頂きます。
コーギーのらんちゃん
良くお散歩に来ては修理スペースを覗いてくれるコーギーさんです。
お名前はらんちゃん。

コーギーさんは、尻尾が無いお尻と、ピンと立った耳が特徴的ですね。
とても敏感な子で絶えず耳をレーダーの様に動かしてます。
大変賢い表情をした子です。癒しの時間をありがとうございます。
真ん丸のチップソー
チップソーの交換をして欲しいとのご依頼。
チップソーが付いたままの草刈機が運ばれてきました。
これです。

真ん丸の刃!私は初めて見ました。これ本当にチップソーだったのでしょうか( ゚Д゚)
どうやったらこんなに真ん丸になるのでしょうかね。試しに使用させて頂きましたが、当然の事ながら全く切れません。草をなでるだけ(;^ω^)

念のために写真をアップしますが、新品のチップソーは右の写真です。ちゃんとギザギザ形状の刃が付いていますよね。
あんなつるつるになる迄使って頂けたらチップソーも本望・・・
って、そんな訳ありません。
ちゃんと切れる刃を使わないと、作業効率が落ちるだけではなく、草刈機本体に凄く負荷を掛けてしまう事になります。
今回持ち込まれた刃は、逆に全く負荷が掛からず、空ふかしをしている状態に近いと思います。切れなくなって来たら研磨をするか、交換しましょう。
切れ味の良い刃で作業をすると ●作業が捗り時間短縮になる →燃費アップ+燃料の節約 ●作業中の体への負担が少なく済む →振動障害予防 ●機械本体(ギア類、クラッチ部、エンジン、等)への負荷軽減 →機械寿命が延びる ●作業中の安全性が高まる
良い事だらけです。チップソーを研磨・交換するコスト以上のメリットが十二分に有ります。もっと良い事が有る気がしますが主に上記の事が挙げられるでしょう。
チェンソーや草刈機には切れる刃を付けて作業しましょう!
いやービックリしました。